 |
1-5.発汗の分類と作用 |
分類
●発汗は汗腺から汗が分泌されることいい、体温維持のためには欠かせない作用です。 |
<感知性発汗>
気温が高くなったり、スポーツすると、体温が上昇して汗をかき、皮膚表面に分泌された汗が蒸発する際、気化熱を奪って、体温を一定に保ちます。このように汗をかいていると感じる発汗を「感知性発汗」といいます。 |
<不感知性発汗>
肉眼ではわからない水蒸気となって蒸散する「不感知性発汗」は体温調整と関係なく、常に安静時でも絶え間なく皮膚から蒸発している汗のことです。1日の発汗量は約1〜1.5リットルで、1日の尿量と等しい量です。汗には体内の老廃物を排出する作用もあります。 |
 |
汗の成分
●汗は無臭・透明な液体です。99%が水で、残り1%に塩化ナトリウム、尿素、尿酸、乳酸、脂肪、アミノ酸などを含んでいます。pH値は3.8〜5.6の弱酸性ですが、皮膚表面に長く留まっていると、次第に弱アルカリ性に傾いていきます。 |
<エクリン汗腺>
体全体のほとんどの部位に存在しています。その数は個人差や移住地の気候風土にもよりますが、200万〜300万個のエクリン汗腺をもっています。体温上昇防止や皮脂膜を形成します。 |
<アポクリン汗腺>
わきの下や肛門周囲など限られた部位にあります。汗の分泌量は少なく、体温調整とは無関係です。毛包に開口していて毛をつたわって表皮に分泌します。 |
 |
@汗の分泌による水の蒸散
A表皮深層から汗管に吸収されて汗口より蒸散
B角質層内の汗管から角質層に吸収されて蒸散
C表皮の角化の過程で放出される水が蒸散
D毛細血管から供給される体液が蒸散 |
 |
 |