 |
1-6-1.皮膚の生理機能@ |
人間の体には様々な器官がありますが、皮膚ほどいろいろな機能を兼ね備えているものはありません。いろんな機能が完全であることが美しい肌の条件になります。 |
呼吸作用
●皮膚もわずかですが呼吸をしています。皮膚で行われる呼吸は、血液と皮膚組織、細胞間で行われるガス交換が主です。過度な化粧や鉱物油は呼吸を妨げ、皮膚の老化を早めます。 |
保護作用
●皮膚は外部の光や外力、細菌の侵入から体を保護する働きをしています。 |
<機械や物理的な外力からの保護>
打撲や圧力に対して、真皮の線維や皮下脂肪・血液・リンパ液などがクッションの働きをして体内を守ります。 |
<化学物質の刺激からの保護>
皮膚表面を覆っている皮脂膜と角質層が、水分や化学物質の侵入を防いでいます。
<太陽光線からの保護>
肌に光が当たると日焼けを起こしますが、これは紫外線が真皮にまで入り込まないように大量のメラニン色素が生成されて起こる生体反応です。
<細菌からの保護>
細菌の増殖に対して、皮膚表面をpH4.5〜6.5にすることで防いでいます。アルカリ性に傾くと、細菌類やカビ類が繁殖しやすくなり、カブレや炎症の一因になります。 |
 |
 |
吸収作用
●皮膚は水溶性のものを積極的に吸収しませんが、脂肪やアルコールに溶かしたもの、皮脂膜に似たものは肌に良くなじみ、微量ですが毛包を通して真皮や血管内に吸収されます。特に油脂の溶けやすい女性ホルモンA/D/E/F、硫黄などは経皮吸収されやすいものです。 |
分泌・排泄作用
●皮膚の分泌は、皮脂腺からの皮脂と汗腺からの汗とがあります。これらは分泌されて皮膚表面に留まり、皮脂膜を形成することが目的です。同時に体内の老廃物を排泄する働きもあります。 |
 |
 |