活性酸素の種類
スーパーオキシド
人間の体内で最も大量に発生するポピュラーなものですが、他の活性酸素に比べると反応性が低く、体に与える影響も少ないと考えられています。ただし、電子や水素原子のやりとりが進むことで、ヒドロキシラジカルなど毒性の強い活性酸素に変化する可能性が高い活性酸素です。
過酸化水素
不対電子を持たないため酸化力は大きくありませんが、とても不安定で、わずかなきっかけで2つに分かれ、狂暴なヒドロキシラジカルになってしまう点が問題です。「オキシドール」とも呼ばれ、消毒薬として利用されていますが、実際に消毒(殺菌)作用を行っているのは、過酸化水素から変化したヒドロキシラジカルの場合が多いと言われています。
ヒドロキシラジカル
活性酸素の中で最も反応性が強く、酸化力も強い活性酸素です。これが生活習慣病やがん、老化などを引き起こす主犯格とも言われています。ただ、反応性が強いため、とくに体内に影響を及ぼさない化合物と反応し、無害な物質となって排出されることも多いのです。体内で酸素から直接生成されることはなく、スーパーオキシドや過酸化水素から発生すると考えられています。
一重項酸素
電子そのものは一応すべてペアになっていて不対電子を持ちませんが、ひとつガラ空きになってしまった軌道が2個の電子を強く求めるため、酸化力が強い活性酸素です。紫外線によって皮下組織でよく発生すると考えられています。