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1-1.皮膚の基礎知識 |
●防御と包囲
皮膚は体全体の表面を覆い、外部からの刺激や衝撃、有害な物質が入ってこないように防御しながら、同時に体の中の必要な物質が失われないようにしています。例えば、入浴のときお風呂のお湯が体内に浸入してきて水ぶくれになることはありません。これは角質層が水の浸入を防ぐ働きをしているからです。 |
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●分泌と排泄
皮膚にある皮脂腺は、毛穴に沿って皮膚の表面に脂(皮脂)を分泌します。これに対してエクリン腺は汗孔から汗を分泌します。汗のほとんどは水で、わずかに塩分などが含まれています。 |
●体温の調整
皮膚はとてもよくできた放熱器官です。皮膚に分布するたくさんの毛細血管が一時的に太くなると、血液の循環がよくなって熱が放出されます。逆に汗が蒸発するときに気化熱を奪って、皮膚の表面を冷却する働きもします。汗の一番の役割はこの体温調整です。 |
●知覚
皮膚には神経のネットワークが豊富に分布しています。触る感じ(触覚)、温かさや熱さ(温感)、冷たさ(冷感)、痛み(痛感)、押される感じ(圧感)が皮膚を通して伝えられます。 |
●皮膚の健康
皮膚は「内臓の鏡」ともいわれ、その人の体の状態を映し出します。美しい肌とは、見て美しく、触れてなめらかでハリのある皮膚が美しいと、表面的なことに注目しがちですが、体が健康なことが第一として考えられます。栄養状態が良く、睡眠・休息が十分に満ちたりていて、運動や仕事量も適切で、心身ともに満たされていれば肌は美しく見えます。 |
●美しい肌の条件
美しい肌はキメが細かい白い肌ばかりではなく、いくつかの要素があります。
表面にうるおいがあり、なめらかでスベスベしている。
皮膚にハリと弾力があって柔らかでしなやかさがある。
血液循環がよく、血色が良い。 |
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