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5-4.ニキビができる原因:ホルモン |
人間の体の各器官の活動を維持する3つの機構があります。
ホルモンという物質を作くるのは「内分泌系」、精神状態や体を動かしたり、視覚・触覚などの感覚に関わるのは「神経系」、体外から入った異物や病原菌を追い出すのは「免疫系」、この3つが体を健康に維持・調節しています。ホルモンは生体内の特殊な臓器(内分泌腺)で作られ、血流の中に放出される物質のことです。血流の中に放出されたホルモンは、血流を介して遠く離れた器官や細胞へいたり、その働きの調節をしています。 |
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(男性ホルモン)
男性ホルモン分泌亢進→皮脂腺活発化
●「男性ホルモン」の分泌が亢進すると、ニキビができやすくなります。男性ホルモンは皮脂腺の機能を活発化させ、ニキビができやすい肌にするばかりか、症状を悪化させて治りにくくします。 |
(女性ホルモン)
卵胞ホルモン分泌低下→皮脂分泌抑制低下
●「卵胞ホルモン」は、男性ホルモンと反対に皮脂分泌を抑制する働きがあります。卵胞ホルモンの分泌は卵巣機能と深く関わっていますから、月経周期によりニキビがでやすい時期もあります。卵巣がきちんと働かないと卵胞ホルモンの分泌が低下して、ニキビができやすくなります。
黄体ホルモン分泌亢進→皮脂分泌活発化
●「黄体ホルモン」は卵巣の黄体より分泌されます。月経周期、妊娠と密接な関係があり、男性ホルモンと同じように皮脂分泌を高める作用があります。 |
(副腎皮質ホルモン)
●腎臓の上にある副腎皮質から分泌される副腎皮質ホルモンの1つの性ホルモンは卵巣や精巣などの腺を発達させる作用があり、皮脂腺にも大きな影響を与えます。 |
(脳下垂体ホルモン)
●視床下部にある脳下垂体は様々なホルモンを分泌させる中心的な器官です。中でも「性腺刺激ホルモン」と「副腎皮質ホルモン」はそれぞれが増加することによって、2次的に増加するという性質があります。相互のホルモン分泌が活発になると、皮脂量も増加します。 |
●男性ホルモン、女性ホルモンの卵胞ホルモンと黄体ホルモンは性機能に関わる性ホルモンです。皮脂分泌と抑制に直接関わるのは性ホルモンと副腎皮質ホルモンです。脳下垂体ホルモンの活動に関していえば、副腎皮質や性腺などへのそれぞれの刺激ホルモンを分泌することにより皮脂腺機能は活発化を招くということです。 |
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